ぶぎんレポート

目次
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企業インタビュー
時代とともに進化を遂げながら 「200年企業」を目指す総合建設グループ株式会社増木ホールディングス 代表取締役社長 増田 敏政 氏
- 建設・不動産・住宅事業を展開する増木ホールディングスは、事業会社である増木工業の明治5年創業から数え、今年で154年目を迎える老舗企業だ。時代に合わせて事業を発展させ、現在では、埼玉県の新座、朝霞、志木、和光の4市を中心として業界で確固たる地歩を築いている。同社ではコロナ禍以前から他社に先駆けてテレワークや在宅勤務制度を活用しているほか、女性社員の積極登用や、働きながら学校に通うことができる制度など、働きやすい環境づくりに積極的に取り組んできた。会社の将来を見据え、2022年6月からはホールディングス体制へ移行。こうした同社のこれまでの歩みのほか、家づくりや街づくりへの思い、さまざまな取り組みなどについて、6代目の増田敏政社長にお話をうかがった。
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調査レポート
埼玉県の上場企業に小売業が多いのは何故かぶぎん地域経済研究所 取締役 調査事業部長兼上席研究員 博士(経営学) 藤坂 浩司
- 埼玉県に本社を置く上場企業を閲覧すると、業種分類では上場企業全67社のうち14社が小売業で、全体の約20%でトップを占めている。いずれの企業も地域の消費者に馴染みのある企業だが、では、何故、埼玉県には小売業の上場企業が多いのか?これまで体系的に分析したデータは存在せず、理由が判然としない。そこで本稿では、上場小売業各社の公開データや新聞、雑誌に掲載された過去のインタビュー記事などを基に、小売業の上場企業が多いとされる背景を調査、分析する。
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寄稿
人生100年時代における金融リテラシーの重要性埼玉大学経済学部 教授・副学部長 中川 忍 氏
- 長寿社会とともに、今後一段と進展していくのが、金融も含めたデジタル化である。その背景の一つとして、労働力不足の問題があげられる。例えば省力化投資について、人手不足が深刻な宿泊・飲食サービス業や小売業を中心に、専用タブレットやアプリなどのデジタル技術を用いた対応が加速している。金融面をみても、多くの銀行取引や資産運用手法について、すでにスマートフォンなどオンラインでの対応が可能となっており、こうした動きはさらに広がっていくと予想される。人生100年時代やデジタル化時代を豊かで快適に過ごすために、そして日本経済が持続的に成長していくためにも、金融リテラシーが重要な役割を果たすことを解説する。
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彩の国企業探訪
エネックス株式会社
- エネックス株式会社は、家庭用プロパンガスの販売を中心に、電力事業やガソリンスタンド、タクシー向けのオートガススタンドの経営など“エネルギー”をキーワードに事業展開している。エネルギーを取巻く環境は世界的に激変が起きている。脱炭素が社会全体に浸透していく中、2代目の榎本弘容社長は、時代のトレンドや顧客ニーズの変化の風を見定めながら、次世代の総合エネルギー事業のプロバイダーとして経営を推進している。
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ちょい旅彩の国⑫
北本市に桜を見に行こう!
- 市の木に「桜」が指定されている北本市。国指定天然記念物である「石戸蒲ザクラ」をはじめ、桜の名所が歩いてまわる範囲にたくさんあります。間もなくやってくる桜の季節に、北本市で桜めぐりをしてみませんか。数あるスポットの中から、ほんの一部を紹介します。
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これからの経営戦略のキーワードは包摂(第4回)
若年女性の疾病リスクが高い痩せの実態と健康上の課題、ルッキズムからの脱却法順天堂大学大学院/順天堂大学国際教養学部 教授 田村 好史 氏
- 日本では若年女性の痩せが深刻な社会問題となっています。BMI18.5未満の「痩せ」と判定される若い女性は5人に1人を超え、先進国の中で最も高い割合となっています。この問題に対して、2023年度から内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)において「女性のボディイメージと健康改善のための研究開発」が開始され、社会全体での解決に向けた取り組みを開始しています。本稿では、若年女性の痩せがもたらす健康リスクとその社会的背景、そして解決に向けた具体的な取り組みについて解説したいと思います。
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経済コラム
chapter 77厳しさが続く県内企業の景況感ぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 大西 浩一郎
- 当研究所では「2025年度の国内及び埼玉県内経済の成長率予測」を作成し、本年2月号に掲載しました。そこでは、2025年度の実質国内総生産について、内需主導で前年度比+1.1%の成長を予測し、県内については同+1.2%の成長を予測しています。ただ成長率予測は、国内と県内の総生産が上向きか下向きか、そのスピードはどうかを表わす値にすぎず、経済情勢を総合的に判断するためには、企業経営者の景況感の方向性や水準にも目を配る必要があります。全国の景況感はコロナ禍を経て着実に回復している一方、県内は、全国と同様に2020年を底に急回復を遂げた後、2022年に悪化に転じています。その後再び持ち直してはいますが、一度「ワニの口」ように開いた差を足元に至るまで取り返せていないのが実情であり、県内経済の厳しい一面を物語っています。
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埼玉の隠れた銘品百選55
てりやきカレータミー食品工業株式会社
- タミー食品工業(所沢市)は、昭和48年に惣菜会社として創設された。社名は創業者、中島民雄さんの名に由来する。民雄さんは、モスフードサービスを作った櫻田慧氏を支援し、パテやミートソース、そして「洋」に対して「和」を打ち出したテリヤキバーガーなどの開発に多大な貢献をした。3代目社長を引き継いだ中島佳隆さんは、「差別化された価値ある“味”を、自社ブランドとして世に出したい」との想いを温めてきた。そして、2022年に発売したのが冷凍カレーシリーズだ。中でも「てりやきカレー」は、てりやきソース開発51年の経験を誇る当社ならではの味。2024年9月には所沢市の特産品に認定された。
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シリーズ 中小企業の経営と営業の戦略
第55回講座ー最終回ー特定市場でナンバー1になるランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
- 大企業と中小企業とでは経営も営業もやり方が違う。小が大に勝つ原理原則と実務として長く中小企業の戦略づくりに活かされてきた「ランチェスター戦略」の専門家で埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なコンサルタント福永雅文氏が中小企業の経営と営業の戦略を事例も交えて解説していく。
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地球を守る環境研究の最前線③
埼玉県の河川中マイクロプラスチックの実態埼玉県環境科学国際センター 水環境担当 田中 仁志 氏
- 埼玉県環境科学国際センターは、「試験研究」「情報発信」「国際貢献」「環境学習」を4つの柱と する環境科学の総合的中核機関です。また、令和4年度からは研究成果の社会実装化を目指した取り組みも進めています。本連載では、社会実装化に繋がる研究を紹介します。本稿は埼玉県の河川におけるマイクロプラスチックの実態についての話題です。