ぶぎんレポート

目次
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企業インタビュー
高い商品開発力でもっと手軽に、もっと楽しい食事を届けるデリカカンパニー株式会社デリモ 代表取締役社長 栗田 美和子 氏
- 日本惣菜協会「2024年版惣菜白書」によれば、2023年の惣菜市場規模は10兆9,827億円と、新型コロナ禍前の2019年(10兆3,200億円)比で6.4%拡大している。なかでも、麺につゆと具材をセットした調理麺のカテゴリーでは、2019年の6,877億円から2023年には1兆81億円と急成長しており、市場における存在感が高まっている。こうしたなか、そばやうどんなどの調理麺をはじめ、グラタン、ラザニア、スープ類などバラエティ豊かな商品を展開しているのが、埼玉県草加市の草加柿木地区産業団地(柿木フーズサイト)に本社を構えるデリモだ。現在では北は青森県から西は愛知県に至る110チェーンものスーパーマーケットを通じて、年250アイテムほどのこだわりの新商品を提供している。同社創業の経緯から現在の取り組み、将来の展望などについて栗田美和子社長にお話をうかがった。
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調査レポート
デジタル化がもたらすスマート農業― 地域農業を次代につなぐ取り組みの最新動向ぶぎん地域経済研究所 調査事業部 主任研究員 加藤 達朗
- 2024年の夏、各地のスーパーの棚からはお米が消え、米不足が「令和の米騒動」と言われるほど大きな社会問題となった。近年では、世界的にも食料価格が高騰しており、食料の多くを輸入に依存している日本にとっては、農家の減少や高齢化問題などと相まって、食料の安定供給をめぐるリスクが高まっている。こうしたなか、不測時の食料安全保障の強化に向けた未来の農業の姿として注目されているのがスマート農業だ。具体的な製品やシステムがここ数年で相次いで市場に出てきたことから、急速な進展を見せている。そこで本稿では、日本の農業の現状を踏まえ、近年のスマート農業を取り巻く環境の変化や普及に向けた国、自治体などのさまざまな取り組みについてまとめた。
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FOCUS
活用が進む生成AIツール― 情報収集、要約、資料作成などを劇的に効率化ぶぎん地域経済研究所 調査事業部 主任研究員 加藤 達朗
- 米国・OpenAI社が「ChatGPT」を公開したのは2022年11月下旬。まるで人間と対話しているかのような自然言語でのやり取りから多様なタスクを実行できるこの生成AIツールの登場は、生成AI技術の可能性を世界に知らしめる大きな転換点となった。それから2年余りが経過した現在では、多くの生成AIが登場し、さまざまなアップデートを経て利便性が格段に向上。企業や自治体、教育機関などでもさまざまなツールの導入やその検討が進んでいる。ただその一方で、生成AI情報に追い付けていない人や、「具体的な利用用途がわからない」「とくに必要性を感じない」といった方々も多いのではないだろうか。そこで本稿では、そうした生成AI情報に馴染みが薄い方やこれから検討を始めようとしている方に向け、ChatGPTをはじめとするAIツールの基本的な情報や活用方法、また、利用時における注意点などについてご紹介する。
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地球を守る環境研究の最前線①
「見て、聞いて、触れて、感じて、行動する」環境科学国際センターで楽しく学んでみませんか埼玉県環境科学国際センター 総務・学習・情報担当 内野 絵美 氏
- 埼玉県環境科学国際センターは、「試験研究」「情報発信」「国際貢献」「環境学習」を4つの柱とする環境科学の総合的中核機関です。また、令和4年度からは研究成果の社会実装化を目指した取り組みも進めています。本連載では、リニューアルした展示施設「彩かんかん」の紹介から社会実装化に繋がる10の研究を紹介します。
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TOPIX
ぶぎん経営幹部養成塾レポート
- 次代を切り拓く若手経営者と経営者視点の経営幹部の育成を目的とする「第14期ぶぎん経営幹部 養成塾2024」(武蔵野銀行・ぶぎん地域経済研究所共催)が10月23日にスタートしました。本年の塾生は過去最多の34名。2025年3月までの6か月で、経営者の分身としての思考・スキルを習得していただきます。今回は、11月上旬に2日間の合宿研修のかたちで行われた第2・3講、「企業戦略シミュレーション」の概要や塾生の皆さんの様子をレポートします。
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これからの経営戦略のキーワードは包摂(第2回)
子育て女性の課題と解決策としての MOM UP PARK の取組み株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長 塚尾 晶子 氏
- 「従業員の家庭が健やかであることが、企業の成長に直結する」。これは、多くの研究で示されている事実です。従業員が仕事と育児を両立できる環境を整えることは、離職率の低下や労働生産性の向上に繋がるだけでなく、企業ブランドの向上にも寄与します。企業にとって、人材は最も重要な資源であり、従業員の健康と幸福を支える取り組みが企業の競争力を左右します。本稿では、子育て中の女性が直面する課題と、それを解決する取り組みとしての内閣府戦略的イノベーション創造プログラム「MOM UP PARK」の活動を掘り下げます。
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経済コラム
chapter 75「川の国、埼玉」の企業に求められる備えぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 大西 浩一郎
- 県土の中央を荒川が貫き、北東部に利根川が流れる埼玉は、海などいらないほど水が身近な「川の国」です。事実、埼玉県のウエブサイトによれば、河川面積は県土の3.9%を占めており、これは徳島県(4.5%)に次ぐ全国2位であるとのことです。さて、物事には良い面と悪い面があり、まず前者についていえば、広大な水辺空間は有望な資源であると捉えることができます。反面、水を巡るリスクが大きいことも認めざるを得ません。私たちの想像を超える近年の異常気象、自然災害の激甚化に直面し、「川の国、埼玉」には格別の覚悟と備えが求められています。いざというときは予め準備・訓練していた以上のことはできないと言われます。「川の国、埼玉」にありながら、自社の水害リスクについて漠たるイメージしか持ち合わせていない企業がありましたら、これを機に検討・整理してみてはいかがでしょうか。
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埼玉の隠れた銘品百選53
もんぶらんでーけーき株式会社クリメン
- 株式会社クリメンの「もんぶらんでーけーき」は、日高市が日本一の生産量を誇る「利平」栗を原料としたリキュール酒のブランデーケーキ。3分間クッキングなどテレビにも多数出演しているパティシエ・堀澤康明氏監修で、栗にワイン、ブランデーが際立つ味わいは本格的な大人向けである。代表の今井小次郎さんは日高育ち。生産者の高齢化と後継者不足などから栗農家が年々減少している現状を知り、日高の“ クリ”をサポートする“メンバー”という意味で、2017年に株式会社クリメンを設立した。以来、専務を務める市内酒店の店主をはじめ、県内、隣県で支援者を増やしている。
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シリーズ 中小企業の経営と営業の戦略
第53回講座売上100億円を目指すチャンス到来ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
- 大企業と中小企業とでは経営も営業もやり方が違う。小が大に勝つ原理原則と実務として長く中小企業の戦略づくりに活かされてきた「ランチェスター戦略」の専門家で埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なコンサルタント福永雅文氏が中小企業の経営と営業の戦略を事例も交えて解説していく。