調査レポート

ぶぎんレポート

ぶぎんレポート 2024年10月号
No.291
ぶぎんレポート 2024年10月号
ぶぎん経営者クラブ会員限定

目次

企業インタビュー
子どもたちの"すこやかなカラダ"と "しなやかなココロ"を育む体操教室を運営
ネイス株式会社 代表取締役 南 友介 氏
今夏開催されたパリ五輪の体操競技では、男子団体が2大会ぶりに金メダルを獲得するなど、大いに盛り上がった。代表選手たちの活躍を見て、体操に興味をもった子どもたちも増えているのではないだろうか。そうした子どもたちを対象に、日々楽しく体操のレッスンを提供しているのがネイスだ。同社は「子どもたちの未来をつくるサードプレイス」をビジョンに掲げ、各地で「ネイス体操教室」を運営しているほか、発達障害をもつ児童向け施設の「ネイスぷらす」や、安全性・機能性にこだわったオリジナル運動器具・玩具等の開発事業などを手掛け、幅広い子どもたちに体操体験を提供している。代表を務めるのは、自身も学生時代に体操選手として活躍した南友介氏。同社の創業の経緯やこれまでの取り組み、そしてIPOに向けた今後の展望などについてお話をうかがった。
調査レポート
大宮駅周辺の コワーキングスペースに関する考察
ぶぎん地域経済研究所 調査事業部長兼上席研究員 藤坂 浩司
近年、大宮駅周辺ではシェアオフィスやコワーキングスペースと呼ばれる、不特定多数の企業や人がスペースを共有する集合型オフィスの需要が高まっている。コロナ禍を経てテレワークや起業を目指すニーズが高まっていることが背景にあり、交通利便性に優れた大宮駅の特性が需要の高まりを後押ししている。本稿では起業に関する国内動向とコロナ禍後の変化を考察しながら、大宮駅周辺で事業展開するシェアオフィス、コワーキングスペースの事例を紹介する。
彩の国企業探訪
株式会社 全菓
株式会社全菓(所沢市)は手作りケーキ、菓子の自社開発と取引先のニーズにきめ細かく対応した商品のOEM(受託生産) 、ODM(受託開発)を手掛け、全国のホテル、レストラン、カフェなどに提供している。生ケーキが主流の時代、いち早く冷凍ケーキの開発に取組み、今では業界のニッチトップ企業として成長を続けている。コロナ禍の困難を乗り越えて、人材不足に悩むスイーツ業界の救世主としても知られ、同社が担う役割はますます高まっている。
寄稿
アクティブシニアと企業をつなぐ面接会について
埼玉県産業労働部雇用労働課長 髙𣘺 利維 氏
中小企業が物価高など経営環境の変化に適切に対応していくためには、DX の推進等による生産性の向上や販路開拓など新たな事業展開が必要であり、こうした経営課題の解決を担う人材が必要となります。他方、生産年齢人口の減少が進む中、シニア人材、特に役職定年や定年退職された方で、これまで培ってきたスキルやノウハウ、人脈などを活用し、地元や地域に貢献したいと考えている方(以下、「アクティブシニア」といいます。)が数多くいらっしゃいます。そこで、埼玉県では、こうした経営課題の解決を目指す県内中小企業と、スキルなどを生かして活躍したいアクティブシニアをつなぐ面接会を開催しています。
FOCUS
「はたらく」ことの楽しさと自分の可能性を切り拓く
こども仕事体験フェスタ
2024年7月20日、さいたまスーパーアリーナで「みらいワクワク!こども仕事体験フェスタ」が開催された。イベントは損害保険ジャパン株式会社が企画立案、さいたまこどもみらい仕事体験実行委員会として事務局を務め、さいたま市の共催で実施した。さいたま市内の小学生を対象に、仕事を体験してもらうことで、「はたらく」ことの楽しさと自分の可能性を切り拓く機会を提供することがテーマで、イベントには、応募者数3,530人から抽選で選ばれた小学生220人と、家族を含め約650人が会場のさいたまスーパーアリーナに集合した。参加した子どもたちは、初めての仕事体験に目を輝かせながら取組み、真夏の会場は熱気で溢れていた。
経済コラム
chapter 72
埼玉の生産年齢人口に対する気がかり
ぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 大西 浩一郎
筆者は、埼玉の生産年齢人口について、経済のエンジンとして稼働する日中の実態は意外に厳しいのではないかと考えています。こうしたもと、企業経営者においては、長い目で見て必要人員の未充足が常態化することを前提とした業務プロセスの見直し等を進めていく必要があると思います。また、産官挙げて「東京よりも選ばれる埼玉」を築き、生産年齢人口の県外への大量移動に対して一石を投じていくことも肝要です。芸術・文化の発信、離れたくない街づくり、また産業面では、埼玉県の強みと結びついたスタートアップ・エコシステムの形成や、ICT 産業、高付加価値製造業の誘致・集積などが考えられるでしょう。
埼玉の隠れた銘品百選㊿
国産ポークランチョンミート
有限会社 齋藤
皆さんは、ふるさと納税返礼品のリアル店舗「逢うふるさとチョイス」(新宿)のご当地缶詰コーナー(2022年12月~2023年8月)で、埼玉県代表だった製品をご存知だろうか。それは羽生市産の豚肉を使った「国産ポークランチョンミート」である。耳慣れないかもしれないが、ゴーヤチャンプルでおなじみの豚肉ソーセージで、「SPAM」など輸入品が多い中で国産品は珍しい。「国産ポークランチョンミート」誕生の背景の一つに、頻発する自然災害がある。齋藤さんは、「被災者に食べてもらえる缶詰を作れば、養豚家としての社会貢献になるのではないか」と考えたという。
シリーズ 中小企業の経営と営業の戦略
第50回講座
業務プロセスの拡大ー事例解説
ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
大企業と中小企業とでは経営も営業もやり方が違う。小が大に勝つ原理原則と実務として長く中小企業の戦略づくりに活かされてきた「ランチェスター戦略」の専門家で埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なコンサルタント福永雅文氏が中小企業の経営と営業の戦略を事例も交えて解説していく。
TOPIX
「さいたま市リーディングエッジ企業」のご紹介
さいたま市 経済局商工観光部 産業展開推進課
さいたま市では、独創性及び革新性に優れた技術を持つ研究開発型ものづくり企業を「さいたま市リーディングエッジ企業」として認証しています。現在33社が認証されており、いずれの企業も、光学技術、自動車・航空機部品、情報通信機器、医療機器などの幅広い分野で世界トップクラスの技術力を有し、さいたま市のものづくりを牽引しています。