調査レポート

ぶぎんレポート

 ぶぎんレポート 2024年1月号
No.283
ぶぎんレポート 2024年1月号
ぶぎん経営者クラブ会員限定

目次

企業インタビュー
地元越谷の安全・安心なまちづくりを 支える建設会社
池中建設 株式会社 代表取締役会長 中島 美三郎 氏
建設業の仕事は一見地味で泥臭いイメージがあるが、その地域に暮らす人にとってなくてはならない建物やライフラインを作り上げる重要な仕事だ。越谷市に本社を構える池中建設は、そうした仕事を、創業以来55年間に亘って手掛け、安全・安心なまちづくりに尽力している。毎年のように大雨や台風による水害に悩まされている越谷市においては、とくに土木工事や災害復旧工事は必要不可欠であり、同社は地域になくてはならない存在となっている。常に技術力の向上に努め、新たなことにも積極的に挑戦してきた同社の中島美三郎会長に、これまでの会社の事業のことや、日頃なかなか窺い知ることができない建設現場のこと、そして今後の目標などについてお話をうかがった。
ぶぎん経済講演会 講演録
インフレ・人手不足下の日本経済: 問われる新時代への適応力
野村證券株式会社 経済調査部 チーフエコノミスト 森田 京平 氏
日本経済は、インフレと人手不足という困難な状況に直面しています。人手不足について言えば、決して景気が強いから生じているのではなく、より構造的な問題なのです。こういう国は、過去に遡ってみても、他国に参考事例はありません。このような難しい環境の中で、日本経済は新時代にどう適応すればよいのでしょうか。それを考えるためには、日本独自の方法を編み出すことが必要になります。
調査レポート
拡大する中食ビジネスの最新トレンドとその展望
ぶぎん地域経済研究所 調査事業部 主任研究員 加藤 達朗
ハースト婦人画報社(東京都港区)実施のアンケート調査結果によれば、2024年の正月用におせち料理を「購入する」と回答した人は68.9%を占め、前年度調査から26.8ポイントの大幅増加となった。この結果を踏まえれば、今年のお正月は手作りではなく、レストランや百貨店が販売する、華やかなおせちを楽しんだ人も多いのではないだろうか。近年ではおせちに限らず、調理済みの惣菜や弁当を購入して食べる人が増えてきており、本稿ではそうした食に対するニーズの変化を踏まえ、中食ビジネスの最新動向、今後の展望などについてまとめた。
TOPIX
中小企業のデジタル化、ネットワーク化の促進支援研究会
デジタルエンジニアリングアカデミー
武蔵野銀行 地域サポート部
製造業では製品の設計・開発、生産の各部門で、技術のデジタル化、ネットワーク化が急速に進展しています。その取組みは大手企業が先行して広がりを見せていますが、一方、中小企業ではデジタル化、ネットワーク化がまだまだ遅れているのが現状です。特に、生産現場のデジタル化は、様々なアナログ要因が介在しているため、デジタルへの転換が困難なケースも見られます。武蔵野銀行ではこうした現状を踏まえて、中小企業の技術のデジタル化、ネットワーク化の促進支援を目的にした研究会「デジタルエンジニアリングアカデミー -生産現場のデジタル化-」を東洋大学理工学部・工業技術研究所と2018年度から主催(ぶぎん地域経済研究所共催)、実施しています。本稿では、このうち最新の取組みである“ シーズン3”(2023.3.22~2023.11.22)について報告します。
経済コラム
chapter 64
脱コロナ、脱デフレ後の成長戦略
ぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 土田 浩
去る年2023年を総括すると、日本経済に横たわっていた重石が外れた年だったと言えそうだ。新型コロナの5類移行や入国制限の緩和を契機に、自粛解除による大規模イベント・レジャーが再開され、インバウンド旅行客も戻ってきた。回復は進んだ。さて、それではその先にある成長の起爆剤は何だろうか?その柱となるのは、政府の後押しを受けた企業の国内投資だと思う。既に政府は、令和4年度補正予算で多数の基金を創設しており、大手企業の数千億円から数百億円規模の新規国内投資案件が動き始めている。これらに続く案件がどう組成され、財政支援の対象となるのか、国内全体としてどれ程の規模になるのか、次なる成長路線の帰趨を占うものとして注目したい。
埼玉の隠れた銘品百選㊷
川越いもあん・羊羹
株式会社 木下製餡
素朴なさつまいもの美味しさが伝わる、やさしい味わい。それもそのはず、原料は、さつまいも、砂糖と白いんげん豆(餡)、寒天(羊羹)だけ。香料などの添加物は一切使っていないのだ。和菓子の原料といえば植物性由来。畑や農作物とは切っても切り離せない関係にある。さつまいもは、世界農業遺産認定を取得した「武蔵野の落ち葉堆肥農法」を行っている阿部農園産。いもは土の作り方が勝負。秋の収穫後は、落ち葉などを混ぜて翌年の栽培準備に余念がない。これも知る人ぞ知る埼玉の銘品である。
ぶぎん税務相談 
第64回講座
所得税の確定申告について
今月は、定年退職した年分の所得税の確定申告についてのご質問です。所得税では、所得を発生形態などに応じて10種類に分類し、所得の種類により「総合課税制度」、「申告分離課制度」及び「源泉分離課税制度」の3つの課税方法がとられています。また、このほかに「申告不要制度」というものもあります。
シリーズ 中小企業の経営と営業の戦略
第42回講座
「楽待」中小企業の後発参入戦略 -コンサル事例-
ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
大企業と中小企業とでは経営も営業もやり方が違う。小が大に勝つ原理原則と実務として長く中小企業の戦略づくりに活かされてきた「ランチェスター戦略」の専門家で、埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なコンサルタント福永雅文氏が中小企業の経営と営業の戦略を事例も交えて解説していく。
中堅・中小企業のための広報PR⑳
広報をもっと身近に
ニュースレターとは? - 作成のポイントを徹底解説-
株式会社 アネティ 代表取締役 仲村 明子 氏
インターネットやデジタルデバイスの発達により、マスコミを経由する方法以外にも、自社メディアやSNSを通じて直接広報PRができる時代になりました。広報PRは、ステークホルダーの共感や信頼を得て、売上拡大や人材獲得につなげる大変有効な活動です。このコラムでは、中堅・中小企業の皆さまが広報PRを身近に感じ、すぐにでも着手していただけるよう、考え方や方法についてわかりやすく解説していきます。
健康経営
ホワイト企業にしか良い人財は集まらない時代に 健康経営を経営戦略として考える
キャリア&ライフサポーターズ株式会社 代表取締役社長 笹尾 佳子 氏
新型コロナウイルスを経た健康意識の高まりなどを背景に、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践する「健康経営」に取り組む中小企業が増加しています。従業員への健康投資が組織の活性化や生産性の向上に寄与し、結果として企業価値向上に結び付くとされています。これはSDGsの目標達成に向けた取り組みにもつながっており、昨今の人的資本経営を実現するにも必要不可欠なものになっています。