調査レポート

ぶぎんレポート

 ぶぎんレポート 2023年5月号
No.276
ぶぎんレポート 2023年5月号
ぶぎん経営者クラブ会員限定

目次

企業インタビュー
豊かな社会の構築を縁の下から支える技術開発型の電線メーカー
杉田電線株式会社 代表取締役社長 杉田 幸男 氏
家の中を見渡すと、いたるところに家電製品の電源コードが存在していることに改めて気がつく。テレビや冷蔵庫と壁面のコンセントをつないでいるコードだけでなく、例えば冷蔵庫の中に組み込まれているヒーターなどにも電線は使われている。ケーブル、コード、ワイヤーなどさまざまなタイプの電線が存在し、そうした多種多様な電線を製造しているのが、さいたま市岩槻区にある杉田電線だ。約4,000坪もの広大な本社工場の敷地内には数多くの製造機械が配置されており、どんなオーダーが舞い込んでも迅速かつ柔軟に対応することが可能となっている。その一方で、カーボンナノチューブを使った画期的な製品づくりにも意欲的に取り組むなど、今年1月に創業70周年を迎えた同社の歴史や特徴、そして研究開発の現状などについて杉田幸男社長にお話をうかがった。
調査レポート
変わりつつある飲酒文化の最新トレンドとその展望 
ぶぎん地域経済研究所 調査事業部 主任研究員 加藤 達朗
コロナ禍では感染を避けるためにリアルでの付き合いが減り、大人数での宴会や飲み会は敬遠されるようになった。お酒を飲みながら職場の上司や同僚、部下たちと親睦を深め合う、いわゆる“ 飲みニケーション”文化もこれまで重要な機会ととらえられてきたが、働き方改革とも相まって忘年会や新年会など親睦の在り方を見直す会社が増えている。そこで本稿では、こうしたお酒に対するニーズの変化を踏まえ、お酒の消費動向や消費者の価値観の変化、地域経済を支える酒類メーカーの最新動向などについてまとめた。
TOPIX
ぶぎん国内視察
沖縄県ワーケーション視察ツアー報告
ぶぎん地域経済研究所 調査事業部長兼上席研究員 藤坂 浩司
ぶぎん地域経済研究所は 2023年3月8日-10日まで2泊3日の日程で、沖縄県を訪ねました。今視察は、“ ワーケーション” をテーマに企画したもので、観光立県として知られる沖縄県内で進む新たな働き方の最新動向を中心に視察しました。新型コロナウイルス感染症により、ニューノーマル(新常態)と呼ばれる新たな生活様式が定着する一方、働き方改革を通じて社会人の勤務形態が大きく変わろうとしています。視察には事務局を含めて11人が参加し、ワーケーションに関する沖縄県内の官民の取組みとして、うるま市ワーケーション推進事業と株式会社マッシグラ沖縄タイムスのシェアオフィスなどを訪問しました。
環境研究の最前線
県環境科学国際センター研究員に聞く ⑤
アスベスト(石綿)簡易判定法の開発
埼玉県環境科学国際センター 資源循環・廃棄物担当 川嵜 幹生 氏
埼玉県環境科学国際センターは、「試験研究」「情報発信」「国際貢献」「環境学習」を4つの柱とする環境科学の総合的中核機関です。また、令和4年度からは研究成果の社会実装化を目指した取り組みも進めています。本連載では、当センターで行われている社会実装に繋がる6つの研究を紹介します。本レポートでは、我が国におけるアスベストに係る課題について解説するとともに、当センターが開発した石綿含有建材の簡易判定法について紹介します。
経済コラム
chapter 57
脱炭素社会に向けた技術のアップデート
ぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 土田 浩
ここ3年ほど、世界はコロナ、ウクライナ、インフレなどのショックに翻弄されてきた。日本経済の立ち直りは、諸外国に比べて大きく遅れた。しかし、そうした中でも、中長期的視点に立ったGX(グリーントランスフォーメーション)の歩みは、着実に進行している。先日、脱炭素をテーマにした展示会に4年ぶりに足を運んだ。太陽光、風力、バイオマス、水素、ゼロエミッション火力、二次電池などの機器メーカーに加え、循環型経済や情報システムの関連企業など、国内外約1,200の企業・団体が東京ビッグサイトに集結した。その中から、印象的であったポイントを3点紹介したい。
埼玉の隠れた銘品百選㉟
スリープマージピロー
ナオ・シング株式会社
ぐっすり眠れた翌朝は爽快だ。ストレスの多い現代、眠りの悩みを抱える人も多いことだろう。そこで求められるのが枕の機能性である。上層部は低反発の新開発素材で、穴を開けることにより寝返りがしやすくなった。加えて、下層部の高反発素材のおかげで頭部のラインに沿ったアーチを保ち、首への負荷が抑えられる。この絶妙の組み合わせがスリープマージピローの真骨頂である。枕の良し悪しは見ただけでは分からない。ぜひ実際に触って、試してもらいたい一品である。
ぶぎん税務相談
第57回講座
相続と遺贈
今月は相続税についてのご質問です。相続税は、亡くなった方の財産(亡くなった方から相続時精算課税の適用を受けて受贈した財産などを含みます。)の総額から債務と葬式費用を差し引いた額が相続税の基礎控除額を超える場合に課税される税金です。亡くなった方の財産を引き継ぐ方法としては、「相続」と「遺贈」があります。
小が大に勝つ ランチェスター戦略 -コンサル事例-
第35回講座
市場の時期を知る ― 動画制作会社のコンサル事例
ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
大きな会社は有利で小さな会社は不利である。しかし、戦略次第で小が大に勝つ可能性は見いだせる。この「弱者逆転」するための理論と実務の体系が「ランチェスター戦略」である。多くの企業がこれを学び、自社の戦略づくりに活用してきたことから、わが国において競争戦略・販売戦略のバイブルといわれる。埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なランチェスター戦略コンサルタント福永雅文氏が実際のコンサル事例で中小企業向けに解説していく。
中堅・中小企業のための広報PR⑬
広報をもっと身近に
小規模・低予算でできる! メディアイベント紹介
株式会社 アネティ 代表取締役 仲村 明子 氏
インターネットやデジタルデバイスの発達により、マスコミを経由する方法以外にも、自社メディアやSNSを通じて直接広報PRができる時代になりました。広報PRは、ステークホルダーの共感や信頼を得て、売上拡大や人材獲得につなげる大変有効な活動です。このコラムでは、中堅・中小企業の皆さまが広報PRを身近に感じ、すぐにでも着手していただけるよう、考え方や方法についてわかりやすく解説していきます。