調査レポート

ぶぎんレポート

ぶぎんレポート 2022年8.9月号
No.268
ぶぎんレポート 2022年8.9月号
ぶぎん経営者クラブ会員限定

目次

企業インタビュー
最先端の技術ニーズに対応する 世界オンリーワンのマニファクチュア
株式会社 UCHIDA  代表取締役社長  内田 敏一 氏
自動車の世界で進む電動化──。重いバッテリーを積み込む必要があって、急務となっているのがボディーの軽量化だ。実は、その大きな課題の解決策の一つとして注目されているのが、複合材料の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の活用なのである。そして、同業他社に先駆けてCFRPの成形に必要なオートクレーブを導入し、二輪や四輪、そして航空・宇宙などの最先端分野で、「高精度、高耐熱、高品質」と三拍子揃ったCFRP製の試作品から少量多品種の生産を行ってきたのが、埼玉県内の三芳町に拠点を置く「UCHIDA」なのだ。いまでは名だたる世界的なメーカーと数多くの取り引きがあり、来年には創立55周年を迎える同社だが、ここまでの歩みは順調ではなかった。その過程でどのような壁を乗り越えながら、現在の技術力を磨いてきたのか。それを支えてきた思いとは何か。2代目の社長である内田敏一氏にお話を伺う。
調査レポート
コロナ禍の個人消費の動向
日本と埼玉の経緯と展望
ぶぎん地域経済研究所  専務取締役 チーフエコノミスト 土田 浩
今回のコロナ禍では、2020年春に、感染防止を目的とした国・自治体の行動自粛要請もあって、対面型のサービス消費を中心に個人消費が未曽有の落ち込みとなり、これがGDP押し下げの主因となった。その後も、当初の希望的観測に反してコロナ禍が長期化していることから、個人消費は緩やかな持ち直しにとどまっており、コロナ前の水準を回復するには至っていない。本稿では、当初の新型コロナウィルス感染拡大から2年分のデータが利用可能となった現時点で、日本全国および埼玉県の個人消費の動向を多角的に検証し、今後の見通しに繋げることとしたい。
寄稿
埼玉県民として押さえておきたい" 常識"(下)
鎌倉殿の13人と武蔵武士団
メインストリート・マネジメント・リサーチ合同会社  代表・地域経済アナリスト 松本 博之
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、昨年の「青天を衝け」に続いて、埼玉県ゆかりの人物が多く描かれています。中でも「武蔵武士団」の中心的な人物である畠山重忠や頼朝の側近の一人の比企能員などが登場しています。鎌倉幕府の成立には埼玉県内を本拠とした彼ら、「武蔵武士団」の活躍があったことは、まぎれもない歴史の事実であります。大河ドラマをより一層楽しむため、また埼玉県民として押さえておきたい“ 常識” についてまとめてみました。今回は鎌倉殿の13人の実像と武蔵武士の鑑と謳われた畠山重忠を中心に紹介します。
TOPIX
戸田市 バーチャル展示会
「VIRTUAL EXPO in TODA」レポート
ぶぎん地域経済研究所  調査事業部長兼上席研究員 藤坂 浩司
戸田市はメタバースを活用したビジネス展示会「VIRTUAL EXPO in TODA」(写真1)を6 月22日 (水)-24日(金)の日程で開催した。自治体が主催するビジネス向け展示会としては、国内初のバーチャル展示会で、会期中、約360人が来場した(戸田市発表)。本展示会は、伊藤忠テクノソリューショ ンズ株式会社(以下、CTC)が提供するバーチャル空間「CTC Digital Base」をBtoBに活用した実証実験の一環として行われた。本稿では展示会の概要と実証実験に参加した戸田市、出展企業、システムを提供したCTCの戦略などについてまとめた。
経済コラム
chapter 49
日本人の働き方はコロナ禍でどう変わったか?
ぶぎん地域経済研究所  専務取締役/チーフエコノミスト 土田 浩
日本で最初に新型コロナウィルスの感染が拡大したのは、2020年の春。人との接触の8割削減や不要不急の外出自粛などの緊急事態宣言が初めて発せられた。人のいない都市空間という前代未聞の事態を目の当たりにし、コロナ禍の深刻さに脅えたものだ。それから2年余り、感染に関する知見の蓄積やワクチンの普及とともに、ウィズコロナでの経済活動の再開が模索されてきた。そうした中で、人々の働き方は、どのように変化したのだろうか。言うまでもなく、コロナの影響は、人それぞれ千差万別である。マクロ経済統計では読み取れない動きをどう理解すればよいのだろうか。
埼玉の隠れた銘品百選㉗
「ギフトこころ」と 「ハッピーなおうちごはん」
株式会社グリーン企画社
パーティー料理を提供してきた当社。コロナ禍でイベント、仏事などの会食が自粛に追い込まれた。料理の持ち帰りが広がる中で、「ギフトこころ」は、一人前の料理ではなく、帰宅後家族で共に食べられるスタイルを追求した。真空パックで包装することで、遠方やすぐに帰宅しない場合にも便利である。これを家庭用に仕立てたのが「ハッピーなおうちごはん」。少し値は張るが、レストランの味を堪能できる。ホームパーティや家族の記念日などにピッタリだ。ちょっとアクセントをつけるのにぴったりの、隠れた銘品である。
ぶぎん税務相談
第49回講座
父の借地を私が買ったら?
今月は、借地人でない方がその借地を購入した場合の税金についての質問です。一般的に、他人から建物の所有を目的として土地を借りる場合には、地代のほか借地契約時に一定額の権利金等を支払う取引慣行があり、借地人は「借地権」を取得することになります。この借地権は法律により強い権利として守られているので、借地権そのものが独立して取引の対象となっています。まずは、借地権の概要と税金の課税関係についてご説明します。
小が大に勝つ ランチェスター戦略 -コンサル事例-
第27回講座
全員参加型の営業マニュアル
ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
大きな会社は有利で小さな会社は不利である。しかし、戦略次第で小が大に勝つ可能性は見いだせる。この「弱者逆転」するための理論と実務の体系が「ランチェスター戦略」である。多くの企業がこれを学び、自社の戦略づくりに活用してきたことから、わが国において競争戦略・販売戦略のバイブルといわれる。埼玉県の企業の経営相談の実績も豊富なランチェスター戦略コンサルタント福永雅文氏が実際のコンサル事例で中小企業向けに解説していく。
中堅・中小企業のための広報PR⑤
広報をもっと身近に
広報PRの定番施策を徹底解説!
株式会社アネティ 代表取締役 仲村 明子
インターネットやデジタルデバイスの発達により、マスコミを経由する方法以外にも、自社メディアやSNSを通じて直接広報PRができる時代になりました。広報PRは、ステークホルダーの共感や信頼を得て、売上拡大や人材獲得につなげる大変有効な活動です。このコラムでは、中堅・中小企業の皆さまが広報PRを身近に感じ、すぐにでも着手していただけるよう、考え方や方法についてわかりやすく解説していきます。