調査レポート

ぶぎんレポート

 ぶぎんレポート 2021年10月号
No.258
ぶぎんレポート 2021年10月号
ぶぎん経営者クラブ会員限定

目次

企業インタビュー
工業化で様々な製造業を支える 廃棄物処理の縁の下の力持ち企業
株式会社シタラ興産 代表取締役  設楽 竜也 氏
「静脈産業」の一つに位置付けられている廃棄物処理業界。いわゆる「3K」の職場の代表格とされ、これまで日陰のような存在に追いやられていた。そうしたなかにあって、いち早く工業化に取り組み、そのイメージを一新させた廃棄物処理会社が存在する。埼玉県深谷市に拠点を置くシタラ興産だ。革新的な取り組みを推進してきたのは、2代目社長の設楽竜也氏である。父親が創業した同社に入社するのは決して本意ではなかったという設楽社長は、数々の苦難に直面するなか、常に先を見据えて自身の目標や夢である「旗」を打ち立て、そこから逆算しながらいまなす べきことを考え、それらの実現に取り組んできた。設楽社長に自身の歩みを語ってもらうことでシタラ興産の強みや特徴を知るとともに、廃棄物処理業界における革新的リーダーと目される同社がこれからどこに向かっていくのかを明らかにする。
寄稿
地域経済アセスメントから始める自律型の地域経営
メインストリート・マネジメント・リサーチ合同会社  代表・地域経済アナリスト 松本 博之 (前 ぶぎん地域経済研究所 取締役 研究主幹)
「アセスメント」という言葉をお聞きになったことがある方も多いと思う。よく耳にするのが「環境 アセスメント」という言葉ではないだろうか? 公共事業等による開発型事業を行う際に、環境への影響を査定・評価することである。実際、「アセスメント」という言葉を辞書で引くと「査定」と「事前影響評価」という日本語が出てきた。 そこで本稿は「査定」または「事前(影響)評価」の考え方や手法を「地域経済アセスメント」として、まちづくりや地域経済の活性化の取り組みの現場にも導入する。そこから地域の自助を基本とする「自律型の地域経営」にまでつなげて行こうという提案をするものである。
TOPIX
東京2020 オリンピック・パラリンピックと埼玉
新型コロナウィルス感染拡大に伴い、1年延期となった「東京2020 オリンピック・パラリンピック」。2021 年に入った後も世界中でコロナ収束が見えない中で、無観客での競技開催や来日関係者に対する行動制限など、異例ずくめの措置の下、オリンピックが7月23 日から8月8 日にかけて、パラリンピックが8月24 日から9月5 日にかけて開催された。埼玉県内においては、オリンピックで、バスケットボール(さいたまスーパーアリーナ)、サッカー(埼玉スタジアム2002)、ゴルフ(霞ヶ関カンツリー俱楽部)、射撃(陸上自衛隊朝霞訓練場)の4競技が、パラリンピックで射撃(同左)が実施された。
経済コラム
chapter 39
埼玉県内の設備投資は力強い
ぶぎん地域経済研究所 専務取締役/チーフエコノミスト 土田 浩
GDP(国内総生産)の内訳項目として、個人消費に次ぐウェイトを占めるのが、企業の設備投資である。設備投資は、企業の年度計画に基づいて、計画的に実施されるが、計画策定に当たっては、当該企業の先行きの需要予測が織り込まれる。このため、設備投資の動向は景気波動との関連性が非常に強く、これをどう見通すかが、景気予測の重要なポイントとなる。
埼玉の隠れた銘品百選⑰
彩のかがやき 米粉パウダー
みたけ食品工業株式会社
コロナ下の巣ごもり需要で、一時、スーパーの棚から蒸発したと話題になった粉製品。中でも、もっちり感が特徴の米粉は、お好み焼きやパンケーキの生地にピッタリだ。「彩のかがやき米粉パウダー」は、欧米で以前から注目されていた健康志向のノングルテン製品。欧米のグルテンフリー認証基準よりも非常に厳しい、日本のノングルテン米粉認証基準をクリアした第1号である。
ぶぎん税務相談
第39回講座
教育資金の贈与について2
今月は、「教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」(以下「特例」といいます。)についてのご質問です。この特例については、昨年も一部改正があり、このコーナーの第28 回(昨年の10 月号)でもご紹介しました。今回は、特例についての復習と改正点についてのご説明をしたいと思います。
小が大に勝つ ランチェスター戦略
第17回講座
ダイワハイテックス- No.1 企業の次の一手
ランチェスター戦略コンサルタント 福永 雅文 氏
環境の変化は企業の都合を待ってくれない。本業の活性化とともに、時流に応じた新製品の開発、新市場の開拓、新事業の開発などの積極策に取り組まなければ未来が描けない。今回は特定分野でNo.1になったものの、その市場が急激に縮小するなか新分野に挑戦し、再び成長軌道に乗せて売上を10 年で2 倍増させたメーカーの事例を解説する。ランチェスター戦略の専門家が、同社の戦略を分析することで、読者の会社への応用のヒントを提示する。
人生100年時代の楽しみ方⑰
高齢者の防災意識について
フリーランスライター 篠原 克周 氏
ロンドンビジネススクールの教授、リンダ・グラットンが著した本『LIFE SHIFT-100 年時代の人生戦略』が注目され、日本でも「人生100 年時代」という考えが知られるようになりました。みなさんは、もし100 歳まで生きるとしたら、どんな人生を送ってみたいですか。ここでは、人生100 年時代を楽しむための、ヒントやアイデアを探ります。第17回のテーマは「高齢者の防災意識について」です。